プレスリリース(ドイツ・ミュンヘン、2019年5月7日)

シーメンス、エネルギー事業の会社を設立、さらなる業績向上を図る

  • ガス&パワーを別会社化、保有するSGRE株式を譲渡し、事業規模300億ユーロ、従業員80,000人以上を擁する大規模な企業をエネルギー市場に新たに設立
  • 分離独立により、迅速な展開を実現、株主は事業の成功に直接的に参画
  • 将来的な中核事業は、デジタルインダストリーズとスマートインフラストラクチャー
  • 野心的な中期目標を修正、長期的展望を提示
  • 2023年までに22億ユーロの削減、構造改革による効率化を計画
  • 将来的な成長分野の雇用創出が効率化を上回り、10,000人を超える雇用純増

シーメンスは、成長が大きい市場へのポートフォリオの集中と効率化により、中期的な成長と利益の目標達成を図っていきます。シーメンスAG監査委員会は本日、ガス&パワー(GP)の分離を含む、Vision 2020+戦略コンセプトの次のステップについて、全会一致で承認しました。

 

「Vision 2020+にもとづき、シーメンスは事業のフォーカスを一層絞り、事業の迅速化と柔軟化を進めてまいります。これらは、長期的に成長性のある有望な市場において、経済的な成功を持続するための基盤となります。構造的改革を進める中、新たな成長分野の事業に関する確固たる見解も、我々は持っています。」とシーメンスAG プレジデント兼CEOのジョー・ケーザーは述べます。「シーメンスの事業の次世代の成功の決め手になるのは、新たな要因です。幅広い、大規模、フリーサイズ、といったアプローチは、フォーカス、迅速性、適応力にとって代わります。デジタルな第4次産業革命の時代において、これらは競争に不可欠であり、持続可能な事業の成功を確実にするものです。」シーメンスは強力で優位なポジションにある中で、次なる道筋を定めていた、とCEOは強調します。オートメーション、産業向けデジタル化、スマートインフラという成長市場で、シーメンスは大幅な成長と市場リーダーの地位のさらなる拡大を目指します。

 

監査委員会は一致してこの再編策を支持しています。「行うべき適切な策でしょう。会社の業績が良い時に、変更計画の引き金をひくことは、必要であるとともに、勇気のいることです。監査委員会は、ジョー・ケーザーのリーダーシップのもと、取締役会がVision 2020+の戦略コンセプトをさらに展開していくよう支援します。」と、シーメンスAG監査委員会 会長のJim Hagemann Snabeは述べます。

 

監査委員会の従業員代表も、GPの計画を承認し、Vision 2020+の成長戦略を支持します。しかしながら、取締役会が構造変革の影響を受ける従業員の扱いに特別な責任がある、とも指摘しています。シーメンスAG中央労働組合委員長のBirgit Steinbornは「従業員代表はGPの計画に賛成し、経営陣の成長戦略を支持します。我々は今、会社の抜本的な変革に直面しています。もし、取締役会が成長コンセプトに真剣であるなら、我々は従業員の専門技能が会社内で保持されるとともに、デジタル化に関して能力が開発、拡張されることを期待します。これらは、従業員が発令された新たな職責に就く時、再教育や優先的な配慮を受けることで、達成できるでしょう。合意済みの将来のためのファンドは、その実現に役立つでしょう。さらに、ドイツ地域は取締役会の投資や成長プログラムの恩恵を受けるものと想定します。想像力の欠ける雇用削減プログラムであったなら、受け入れていません。」と述べます。

 

デジタルインダストリーズ(DI)とスマートインフラストラクチャー(SI)社内カンパニーが、シーメンスの将来的な中核事業となります。これに、全社横断的な技術とサービスのユニットやSiemens Healthineersの戦略的な過半数の株式が加わります。シーメンスモビリティーも成長事業としてさらに強化されます。

 

シーメンス ガス&パワーは別会社化

シーメンス ガス&パワー(GP) - オイル&ガス、伝統的な発電、送電とそれらに関連する事業 - は分離上場により、完全に独立した企業になります。さらに、シーメンスAGは市場をリードする再生エネルギー企業であるシーメンス・ガメサ・リニューアブル・エナジー(SGRE)の過半数 - 現在59% - の株式をGPに譲渡する計画です。株式上場は、2020年9月までに行う予定です。シーメンスは、GPの過半数の株主ではなくなりますが、新たな会社の強力な主要株主にとどまります。まずは50%を下回る株式を保有し、将来的には、ブロッキングマイノリティ(blocking minority holding)のレベルを超える見込みがあります。シーメンスは、例えば、ファイナンシャルサービスの専門サービスや、各地域の強力な営業ネットワーク、強大なシーメンスブランドのライセンスなどを通じて、新会社をサポートし続けます。分離上場は臨時株主総会で、おそらく2020年6月に、決定されます。その後、シーメンスはGPとSGREを分離します。

 

「この動きは、エネルギーと電気市場に、ユニークで統合された組織 - エネルギー市場で完全な領域をカバーする、唯一無二の、真に強力なプレーヤーを作り出します。」とジョー・ケーザーは説明します。「伝統的な発電ポートフォリオと再生可能エネルギーを結び付けることで、顧客のあらゆるニーズに対応できます。さらに、必要に応じ組み合わせ最適化した製品を、この1社からシングルソースとして提供可能になります。イラクでの協力など、最近の成功に見られるように、この戦略的な決定が全ての関係者にとって前向きで、顧客、従業員、株主の長期的な価値創出につながるものと確信しています。」とジョー・ケーザは付け加えます。

 

「独立企業となることで、我々の強力なポジションをより有効に活用し、急激に変化しているエネルギー市場で、顧客を一層サポートできるようになります。」とシーメンス ガス&パワー CEOのリサ・ディビスは述べます。「世界的な電気化(electrification)は、世界中の経済と環境の進化に不可欠であり続けます。エネルギーバリューチェーン全体にわたる先進のポートフォリオを持つ唯一の会社として - 伝統的エネルギー、再生エネルギーの双方で - 我々はこのポートフォリオを開発し、公共部門と民間部門の両部門の顧客の利益をサポートしてまいります。今まで以上の自由度と迅速性を得ることで、急速に変化する極めて特有な市場の顧客ニーズに集中することができます。また、コストをより直接的に管理で、各費用が確実に株主利益に直結するようになります。」

 

大幅な成長と効率化の計画

ポートフォリオ構造の強化に加え、シーメンスは会社の全分野にわたり、コスト効率を大幅に向上します。競争力と生産性を強化し、産業分野の事業の、年間売上成長率と利益率を、中期的に2パーセント向上することを目標とします。一株当たり基準利益の成長速度が、中期的に売上より上回るように、長期的には、産業分野の中核事業の利益率(adjusted EBITA margin)の14~18%達成を目指します。

 

スマートインフラストラクチャーは明確な成長計画を持ちます。第一に、SIは製品ビジネスを、特にアジアにおいて強化します。第二に、有望なサービス事業を拡大します。第三に、SIは、電気モビリティインフラ、分散型エネルギーシステム、スマートビルディング、エネルギー貯蔵等の成長分野に集中し、またデジタルソリューションの利用増を梃子に、SIの全ポートフォリオで4~5%の年間売上増を目指します。その結果、SIはサービス、研究開発、営業の全体で2023年までに6,000人にのぼる新規採用を目指します。「成長の加速とリーンな組織で、2023年までに利益率を13~15%に向上する予定です。」とSI CEOのセドリック・ナイケは述べます。

 

「我々には利益率を上げる様々なチャンスがあります。組織のスリム化だけで大幅な生産性向上が達成できます。世界中のSIの79の工場も、今後3年で収容力をまとめたり、パートナーシップを通じ、コストを削減します。」とナイケは述べます。この目標達成のため、SIは世界で3,000人の人員削減を計画します。これにより3億ユーロのリストラ費用が発生します。トータルで、SIは2023年までに3,000人の雇用の純増を見込みます。

 

デジタルインダストリーズは産業向けデジタル化事業を強化し、市場リーダーの地位を拡大します。市場より25%速い成長速度を目標とします。結果として、世界中で、主に生産、研究開発、営業分野で最多で12,000人の新規雇用を見込みます。例えば、過去の2事業部門の統合、ロジスティックス等の社内プロセスの向上、コントロールの簡略化、自社の産業用ソフトウェアの利用増などで、利益率を最適化します。これらにより、場合によっては異なる職務能力が求められることとなるので、雇用に構造的な影響をもたらし、世界中で4,900の雇用が影響を受けることになります。DIの経営層は2023年までに3億ユーロのリストラ費用の発生を見込みます。全体として、DIはさらなる成長により2023年までに7,000人の雇用創出を見込みます。

 

「DIは、より不安定な市場環境にあっても、市場全体の成長速度を上回り、17~23%の利益率を、明確な目標としています。組立産業やプロセス産業、およびその顧客の市場のニーズは、いままでにないスピードで変化しています。デジタルエンタープライズ ポートフォリオで、顧客がこれらの課題に対応できるようサポートしてまいります。また、柔軟性を高めなくてはなりません。これらにより、将来性ある市場と技術に継続投資するために必要な利益を、確保してまいります。」とDI CEOのクラウス・ヘルムリッヒは述べます。成長のためにDIは、デジタルエンタープライズ ポートフォリオ、エッジやクラウドコンピューティングといった先進技術、人工知能やアディティブ・マニュファクチャリングなどに注力します。さらに、自動車、航空宇宙、食品飲料、エレクトロニクス、蓄電池、医薬、化学分野に、特に集中します。

 

既報の通り、シーメンスのコーポレートユニットと管理部門の主要部分は、既に分散しています。残りのコーポレート機能も大幅にスリム化します。会社の主要な管理業務に集中することで、コーポレート機能の12,500人のうち2,500人が2023年までに削減されます。この削減によるリストラ費用として4億ユーロが見込まれます。

 

新たな効率向上計画により、2023年までに総額22億ユーロの費用を削減します。これには2018年9月に発表したGPのコスト削減プログラムの目標である5億ユーロが含まれます。全ての施策は世界中で、可能な限り社会的責任を負う方法で導入します。ドイツでは、シーメンス、シーメンス労働組合、IG Megall業界組合が署名した包括協定(Radolfzell II)に則し、また企業の社会的責任を遂行しつつ、施策を遂行していきます。シーメンスは2023年までに成長による20,500人の新規雇用を見込んでいます。10,400人ほどの、効率化による従業員数の調整を考慮すると、同時期に世界でおよそ10,000人の雇用の純増となります。そのため、成長志向のVision 2020+戦略コンセプトは、従業員の人材開発にも反映されます。

 

本プレスリリースの英語版および詳細情報は、以下のサイトでご覧いただけます:

www.siemens.com/conferencecall

 

【参考資料】本資料はシーメンスAG(ドイツ・ミュンヘン)が2019年5月7日に発表した、プレスリリースを日本語に翻訳したものです。本資料の正式言語はドイツ語と英語であり、その内容および解釈については両言語が優先します。

 

 

日本におけるシーメンスグループ
シーメンスは、1887年に東京・築地に初めてのオフィスを開設して以来、130年にわたり日本のお客様から信頼を寄せられるパートナーとして尽力してまいりました。海外のシーメンス同様、都市化、人口動態、気候変動、グローバル化、そしてデジタル化といったメガトレンドに対して最適なソリューションをご提案しています。シーメンスは先進的な製品やサービス、ソリューションにより、お客様に競争優位性をご提供しつづけるとともに、昨今の環境問題に対応してまいります。2018年9月末に終了した2018年度において、日本のシーメンスの売上高は約1569億円、社員数はおよそ2,000人です。詳しい情報はhttp://www.siemens.com/jpにてご覧いただけます。

シーメンスAGについて
シーメンスAG
(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業でありつづけています。発電および送電、ビルや分散型エネルギーシステム向けのインテリジェントなインフラストラクチャー、プロセス産業や製造業向けの自動化、デジタル化の分野を中心に、世界中で事業を展開しています。鉄道、道路交通のスマートなモビィティー・ソリューションの主要サプライヤーである、独立管理会社のシーメンスモビリティを通じ、旅客および貨物サービスの世界市場を形成しています。さらに上場会社であるSiemens Healthineers AGとシーメンス・ガメサ・リニューアブル・エナジーの株式の過半数を保有することで、医療技術やデジタル・ヘルスケア・サービス、環境に優しい陸上、洋上風力発電ソリューションの世界の大手サプライヤーでもあります。2018年9月末に終了した2018年度において、継続事業の売上高は830億ユーロ、純利益は61億ユーロでした。2018年9月末時点の全世界の社員数は37万9000人です。詳しい情報は、http://www.siemens.comにてご覧いただけます。

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シーメンス株式会社 コミュニケーション 今村
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