SIMATIC WinCC(TIAポータル)ランタイムソフトウェア

生産のさらなる透明化
増え続ける要件に対応していくには、テクノロジの不適合を引き起こしたり、まったく新しい構成を必要としたりすることなく、可視化機能をいつでも拡張できる必要があります。投資の保護は最優先事項です。WinCCは、パネルを使用した小規模なシングルユーザーソリューションからクライアント/サーバーソリューションまでにわたり、必要な統合型のスケーラビリティを提供します。
ベーシックパネルとコンフォートパネルの統合ランタイムモジュール
SIMATIC HMIオペレーターデバイスのランタイムソフトウェアは、装置のハードウェアに応じてさまざまなHMI機能とパフォーマンスプロファイルを提供します。
業界標準のHMI機能がシステムの基本装置に搭載されています。
- 個別設定可能なオペレーターインターフェース(ボタン、スイッチ、スライダーなど)から機械やプラントを操作
- 動的なグラフィック、棒グラフ、ゲージでプロセスシーケンスおよびステータスを可視化
- イベントの報告と確認
- 測定値とアラームのロギング
- 現在のプロセスデータと記録されたログデータのレポート
- ユーザーとアクセス権の管理
SIMATIC HMIオペレーターデバイスのランタイムモジュールは、パネルのクラスに応じてHMI機能を提供します。
ベーシックパネルでは、基本機能の他には、ほとんどの機能が限定数のフレームワークで提供されますが、コンフォートパネルとモバイルパネルでは、幅広い高度な機能とより多くのフレームワークを使用できます。
- プロセスパラメーターを表示、変更するための入力/出力フィールド
- 機能とアクションを直接トリガーできるボタン。ボタンには最大16の機能を同時に設定可能
- ファンクションキーやボタンに「ラベル」を付けるため、アイコンとしてテキストの代わりにグラフィックを使用。グラフィックは全画面の背景画像としても使用可能
- 幅広いグラフィックと多様なオブジェクトのライブラリーを含む構成ツール
- ベクターグラフィック - 構成ツール内でシンプルな基本形状(線、円、四角形)を直接作成可能
- ファンクションキー、プロセス画像、プロセス値のラベルが各種フォントサイズで事前に定義済み
- 変動する値をグラフィカルに表示するためのカーブファンクションおよびバー
- 言語の選択 - オンライン言語:10、設定言語:32(アジア文字セットとキリル文字セットを含む)
- 言語依存のテキストとグラフィック
- 各種業界の要件に準拠したユーザー管理(セキュリティ)
- ユーザーIDとパスワードによる認証
- ユーザーグループ別の権限
- アラームロギング - 個別メッセージ / アナログメッセージ
- 確認応答の定義およびメッセージイベントの表示用に自由に定義できるメッセージクラス(ステータス/障害メッセージなど)
- メッセージ履歴
- レシピマネジメント
- プロセス画面、メッセージ、変数のヘルプテキスト
- S7およびLOGO!のWebサーバーに簡単にアクセスできるブラウザーコントロール
- 演算ファンクション
- 入出力の制限値モニタリングによる信頼性の高いプロセス制御
- 機械とプラントのステータスを示すインジケーターライト
- グローバルイベント発生時のグローバルファンクション実行用スケジューラー
- プロセス値とアラームを.txt形式でUSBスティックにアーカイブ
- 画面テンプレート作成用のテンプレートコンセプト(テンプレート内に設定された画面要素はすべての画面に表示)
- ベクターグラフィック(各種の線と平面オブジェクト)
- オブジェクトの動的配置と動的な表示/非表示
- トレンド領域あたり最大8つのトレンドを表示
- 履歴アクセスおよび表示期間の柔軟な選択を可能にするスクロール機能とズーム機能が付いたトレンドカーブグラフィック
- 現在の値と表内表示を決定するための読み取りルーラー
- 包括的なグラフィックライブラリー(SIMATIC HMIシンボルライブラリー)
- アイコン:スライダー、ゲージ、クロック
- アラームクロックによる周期的ファンクション処理
- 変数の多重化ファンクション
- 個別アラームとアナログアラーム(制限アラーム)
- 確認応答の定義およびメッセージイベントの表示用に自由に定義できるメッセージクラス(ステータス/障害メッセージなど)
- メッセージ履歴付きのステータスメッセージと障害メッセージ
- メッセージ画面、メッセージウィンドウ、メッセージラインの事前設定
- メッセージとプロセス値のアーカイブ(SD/マルチメディアカード/USBフラッシュドライブなどに保管、またはイーサネット経由でネットワークドライブに保管)
- 各種のアーカイブタイプ:循環アーカイブと順次アーカイブ
- 標準Windows形式(CSV)でのアーカイブデータの保管
- トレンドカーブを使用したプロセス値アーカイブのオンライン評価
- 標準ツール(MS Excel、MS Access)を使用した外部評価が可能
- アラームログとシフトログ
- オンライン言語:32、設定言語:32(アジア文字セットとキリル文字セットを含む)
- 追加データストレージ付きのレシピマネジメント(SD/マルチメディアカード/USBフラッシュドライブなど)
- パネルでのオンライン/オフライン処理
- 標準Windows形式(CSV)でのレシピデータの保管
- 標準ツール(MS Excel、MS Access)を使用した外部処理が可能
- SIMATIC S7と組み合わせたPG機能STATUS/FORCE VAR
- SIMATIC S7と組み合わせた診断表示による迅速なトラブルシューティング
- PLCを使用した画面選択で、オペレーターがPLCから制御可能
- VBScript(VBスクリプト)を使用して、タグのインターフェース(比較操作、ループスルーなど)を含む新機能を柔軟に実装
- プロセス画像、アラーム、タグのヘルプテキスト
- 演算ファンクション
- 入出力の制限値モニタリングによる信頼性の高いプロセス制御
SIMATIC WinCC Runtime Advanced(TIAポータル) - 機械に直接取り付けるシングルユーザーシステムに向けたPCベースのHMIソリューション
WinCC Runtime Advancedの広範な機能には可視化とレポートのための一元型HMIコンポーネントが含まれており、オプションパッケージを通じて要件とコストに合わせた拡張が可能です。
- VBスクリプトを使用して、可視化、レポートおよびロギング、ユーザー管理のための基本パッケージを柔軟に拡張可能
- オプションパッケージを使用して基本パッケージを拡張可能
- TCP/IPネットワークベースでオートメーションソリューションに統合可能
- 電子メールでのコミュニケーションと組み合わせた、イントラネットおよびインターネット経由のリモート操作、診断、管理によるサービスコンセプトの拡張
- Windowsに準拠したユーザーインターフェースによる可視化
パラメーター化可能な画面オブジェクトとプロジェクトごとに作成されたフェースプレートによる構成 - アラームとメッセージ
個別アラームおよびアナログアラームに加えて、SIMATIC S7によるイベントドリブンなAlarm-S/Alarm-Dメッセージ手順
S7-1500コントローラーの新しいアラームおよび診断コンセプトにも対応
確認応答の定義およびアラームイベントの表示用に自由に定義できるアラームクラス
- アラームおよびプロセス値のロギング
ファイル(CSV、TXTファイルなど)とMicrosoft SQLデータベースへのロギング - レシピ
機械データまたは生産データのレコード生成
設定可能な画面オブジェクトもしくはプロジェクト内で割り当てられたプロセス画面を介したデータレコードの表示または入力 - プロセスデータ、アラームイベント、レシピの文書化
タイムドリブンまたはイベントドリブンなレポート出力 - 個別に拡張可能
VBスクリプトによる統合システムファンクションの柔軟な拡張
- 多言語プロジェクトのための言語サポート
最大32のオンライン言語
言語依存のテキストとグラフィック - ユーザー管理
規制対象セクターの要件に従ったユーザー指向のアクセス保護 - オープン通信
OPCサーバー
- 可視化システムを高レベルオートメーションコンポーネント(制御システムやオフィスエリアのシステムなど)のデータサーバー(OPCサーバー)として使用
- OPC-DAサーバー:タグ(プロセス値など)
HMIシステム間の通信は、イーサネットネットワークベースまたはイントラネット/インターネット経由で確立
- タグの読み取りおよび書き込みアクセス - WinCC SmartServerによるイントラネット/インターネット経由のリモート制御
リモートPCまたはパネルでのプロセス画面の表示および制御
SIMATIC HMIシステムを使用した別システムのリモート制御またはモニタリングが可能(エントリーレベル:クライアント/サーバー構成の分散オペレーターステーション向け、またはヘッドエンド制御室ソリューション向け)
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サポートされるオペレーティングシステム
- Windows 7 Professional/Enterprise/Ultimate SP 1(32ビット)
- Windows 7 Professional/Enterprise/Ultimate SP 1(64ビット)
- Windows Embedded Standard 7 SP1(32ビット)(SIMATIC IPCのみ)
- Windows Embedded Standard 7 SP1(64ビット)(SIMATIC IPCのみ)
- Windows 8.1 Professional/Enterprise(64ビット)
- Windows 10 Pro Version 1709 / 1803(OS Build 16299 /17134)(64ビット)
- Windows 10 Enterprise Version 1709 / 1803(OS Build 16299 /17134)(64ビット)
- Windows 10 Enterprise 2016 LTSB(OS Build 14393)(64ビット)
- Windows Server 2008 R2 Standard Edition SP1(64ビット) (フルインストール)
- Windows Server 2012 R2 Standard Edition x64(64ビット) (フルインストール)
- Windows Server 2016 Standard (フルインストール)
シーメンスは可視化タスク向けにSIMATIC IPCを推奨し、WinCC Advancedランタイムの各種パッケージを特別価格で提供しています。
そのほかに、下記の要件を満たす任意のPCをご使用いただけます。
注記:オプションと併用の場合は、より性能の高いシステムが必要になる可能性があります。
SIMATIC WinCC Runtime Advancedは、最大パワータグ数が指定されたソフトウェアパッケージとして提供されます。パワータグという用語は、コントローラーへのプロセスリンクを含むエリアポインターとプロセス変数を識別するために使用されます。
プロセスリンクを持たない変数、一定の変数制限値、メッセージ(最大4000ビットのトリガーメッセージ)もシステムパフォーマンスを追加するために使用できます。
ベーシックパッケージのスケーラビリティを確保する目的で、タグ数を増やすかWinCC RT Professionalにアップグレードするためのパワーパックが提供されています。
ベーシックパッケージで利用可能なライセンスについて、以下の表に示します。
SIMATIC WinCC Runtime Professional(TIAポータル) - TIAポータル内のSCADAシステム
SIMATIC WinCC Professionalを使用することで、SCADAシステムをTIAポータルに完璧に統合することができ、生産プロセスにおいて増加するデジタル化の要件に対して早い段階から適切に準備することが可能になります。
SIMATIC WinCC Runtime Professionalは、シンプルなシングルユーザーステーションから分散型のマルチユーザーシステム、さらにはWebクライアントを使用したクロスロケーションソリューションまでにわたり、あらゆる産業セクターのプロセス、生産フロー、機械、プラントの可視化やオペレーター制御を可能にするPCベースのオペレーター制御およびモニタリングシステムです。

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