TIAポータルオプション

エンジニアリングフレームワークの機能強化
エンジニアリングフレームワークであるTIAポータルは、機械メーカーの市場投入までの時間を短縮し、エンドユーザーの生産性を向上させます。 シーメンスは、デジタルエンタープライズおよびIndustrie 4.0の要件に対応する幅広い新機能とオプションを備えたエンジニアリングフレームワークを強化しました。
SIVARC-SIMATIC Visualization Architect(SiVArc)
SIMATIC Visualization Architectでは、包括的なライブラリの概念の一部として、PLCのプログラムブロックと画面部品を連携させ、画面を自動的に生成します。
SiVArcは、TIAポータル上でHMIソリューションを便利かつ迅速かつ柔軟に自動的に作成したいシステムインテグレーターおよび装置メーカーの要件に完全に適合しています。
約150 000の画面部品を使って10分以内に画面を生成します。
利点
エンジニアリングコストを大幅に削減しながら、工場全体で画面を標準化
故障の早期発見と回避による試運転時間の短縮
制御プログラムの変更時にはコンパイルボタン一つで画面設計に反映
適用分野
対応PLC:S7-1200、S7-1500、ET 200SP、およびS7-1500ソフトウェアPLC
対応HMI:ベーシックパネル、コンフォートパネル、モバイルパネル第2世代、およびPCベースのランタイムシステムWinCC Runtime AdvancedおよびWinCC Runtime Professional
SIMATIC ProDiag - 使いやすさを向上させるためのマシンおよびプラントの診断
SIMATIC ProDiagは、マシンおよびプラント診断用の完全に統合されたTIAソリューションです。エンジニアリング段階でCPUの診断機能をプログラミングなしで、HMIを使ったトラブルシューティングが可能です。 ProDiagを使用すると、マシンまたはプラントを監視し、エラー発生時に介入することができます。
さまざまなエラーに対して生成できる監視メッセージは、監視モード、エラーの場所および原因に関する特定の情報を提供します。さらに、トラブルシューティングに関する情報を提供できます。プラントのオペレータは、エラーを認識するだけでなく、潜在的な危険を事前に特定し、適切な対策を講じることができます。
利点
- CPUでのプログラム自動生成
- データの一貫性を保証
- メッセージテキストは、プロジェクトに存在する情報から自動的に生成
- あらかじめ登録されたライブラリを活用したシンプルな画面設計
- 監視操作はユーザープログラムとは独立して定義されます。
適用分野
- FW V2.0以降を搭載したすべてのS7-1500 CPUおよびET 200SP CPUの場合
- スタンダード、フェールセーフ、およびノウハウで保護されたブロック用
- 対応HMI:コンフォートパネルおよびモバイルパネル第2世代、ならびにPCベースのランタイムシステムWinCC Runtime AdvancedおよびWinCC Runtime Professional
機能
エラーメッセージと正確なタイムスタンプ
監視ロジックとメッセージ呼び出しの自動生成
3言語のメッセージ設定を変更する際のSIMATIC HMIの自動更新
HMIシステムは、変更および自動更新の場合にランタイムモードを終了する必要はありません
言語エディターLAD(LD)、FBD、SCL(ST)、STL(IL)で直接利用可能
Fブロックおよびノウハウで保護されたブロックのモニタリングは後日パラメーター化できます
プロジェクトのメッセージ構造の定義
ロック監視や位置監視など、さまざまな監視タイプのサポート
言語編集/プログラムコードに依存しない
SIMATIC Energy Suite-マシンおよびプラントのインテリジェントなエネルギー管理
産業プラントのオペレーターは、競争力を維持するためにエネルギー消費を効率的に管理する必要があります。 マシンおよびプラントメーカーは、ソリューションのエネルギー効率を詳細に実証する必要があります。 自動化システムに統合されたエネルギー管理ソリューションであるS7 Energy Efficiency MonitorとSIMATIC Energy Suiteは、そのようなニーズにお応えします。 消費エネルギーと消費箇所と消費時刻を明確に把握しなければ、エネルギーを節約しその後の生産コストを削減するための目標を設定し実行することはできません。
TIAポータルオープネス
TIAポータルでWinCCとSTEP 7のAPIを使用して、開発環境にTIAポータルを統合し、エンジニアリングタスクを自動化できます。 HMI画面やPLCプログラム自動生成ソフトなど、外部開発環境で独自のアプリケーションを作成します。TIAポータルオープネスはTIAポータルの標準機能に含まれます。またAPIは公開されています。
TIAポータルオープネス V15.1では、次の新機能を使用できます。
- 複数のAPIバージョンに対応
V14 SP1またはV15ベースで開発されたアプリケーションは、変更なしでV15.1で実行されます。 V15.1のインターフェースを使用するには、V15.1 DLLを統合し、アプリケーションを再コンパイルする必要があります。 現在値のスナップショットのXMLエクスポート
現在値のスナップショットは、オープネスによるエクスポート中にXMLファイルに保存されます。したがって、異なるスナップショットをXMLファイルで比較できます。
不完全なXMLファイルのインポート
使用されているデータ構造体または呼び出されたブロックが利用できないか、対象プロジェクトが一致しない場合でも、ブロックXMLをインポートできます。
オープネスによる PLC(F)ステーションのアップロード
オープネスを経由してPLC(F)が実行中にからTIAポータルの空のプロジェクトへ、ステーションアップロードが実行できます。ステーションのアップロードは、次のデータによって拡張されます。レシピ、データログ、およびユーザーファイル
PLCオフライン/オフライン比較
異なるプロジェクトに存在する可能性のある2つのPLCの自動トリガー比較。
ブロックの自動保護
オープネス APIを経由して、プログラムブロックはノウハウプロテクトを有効にできます。逆に、ノウハウプロテクトされたブロックは、オープネスAPIを経由してロック解除できます。R / H PLCへのダウンロード
R / H PLCの自動ダウンロード。このPLCは二重化制御が可能で、TIA Portal V15.1から利用可能です。
モニターテーブルのエクスポートとインポート
モニターテーブルのXML形式での出力と、XML形式のモニターテーブルからのインポート。
ブロックチェックサムの読み取り
ブロックのチェックサムを決定できます。ユーザーは、コード、インターフェース、コメントなどのチェックサムをエクスポートされたXMLに個別に追加できます。
ET 200SPモジュールへのパラメーター固有のアクセス
ET 200SPのHWモジュールパラメーターの読み取り/書き込みがサポートされています
参照プロジェクトを開く
TIAポータルインスタンスでは、編集用のプロジェクトを以前のようにオープネスで開くことができ、参照プロジェクトとして追加のプロジェクト-読み取り専用-を開くことも可能になりました
プロジェクトのアーカイブ(圧縮)またはリトリーブ(解凍)
TIAポータルへのAPIアクセスは、プロジェクトのアーカイブとプロジェクトのリトリーブに対応します。
グローバルライブラリを別の名前で保存する
オープネスから、グローバルライブラリのコピーを作成できるようになりました。
TIAポータルクラウドコネクター - エンジニアリングソフトウェアの集中管理と柔軟なアクセス
TIAポータルクラウドコネクターは、ローカルPCからリモートデスクトップ経由でプライベートクラウドのサーバー上のTIAポータルでエンジニアリングが行われている間、ローカルPCインターフェースからSIMATICハードウェア(PLCやHMI)にアクセスできます。
利点
エンジニアが管理する個々のPCに個別にTIAポータルをインストールする必要がなくなり、バージョンやライセンスはプライベートクラウドサーバーで一か所で管理できるようになります。
遠隔のPC内にあるTIAポータルの環境から、現場のPLC / HMIハードウェアへオンラインアクセスが可能となります。
エンジニアリングPC選定が不要になります。
機能
TIAポータルクラウドコネクターは、サーバー上のエンジニアリングソフトウェアとローカルPC間のS7通信をトンネリングします。
通信を有効にするには、サーバーとパーソナルコンピューターの両方の側でTIAポータルクラウドコネクターをインストールし、設定および起動する必要があります。
通信は、TCP / IPを基本としています。 Windows 8.1以降では、コード化されたHTTPS接続を使用できます。これには、サーバーとパソコン間で認証証明書と暗号化証明書を交換する必要があります。
ユーザーは自分のパソコンを使用して、リモートデスクトップ経由でサーバーに接続し、パソコンにオンラインで接続されているPLC / HMIハードウェアに直接アクセスできます。
TIAポータルマルチユーザーエンジニアリング -複数のエンジニアが同じプロジェクトを同時に設計
TIAポータルマルチユーザーエンジニアリングでは、複数のユーザーが同じプロジェクトで同時に作業できます。ローカルセッションでの作業は互いに独立して実行され、他のユーザーによる変更がアイコン表示され、最新プロジェクトに更新することできます。
基本原則:
プロジェクト管理は、自律サーバーアプリケーションによって処理されます。これは、TIAポータルから独立してインストールできます。
利点
設計時間を大幅に短縮し、プロジェクトをより迅速に委託できます。
熟練エンジニアの既存のノウハウを最適に統合できます
適用分野
TIAポータルマルチユーザーエンジニアリングを使用して、さまざまな作業オプションを実装できます。
- シナリオ1
複数のエンジニアは、一つのプロジェクトファイルに対して分担された設計範囲で機能ごとにパラレルに設計しています。 異なるデバイス(コントローラー/HMI)に割り当てられた機能範囲を設計します。 - シナリオ2
複数のエンジニアは、一つのプロジェクトファイルに対して分担された設計範囲でデバイスごとに設計します。 自分に割り当てられた1つのデバイス(コントローラー/HMI)のみを設計します - シナリオ3
複数の構成エンジニアが、一つのプロジェクトファイルに対して、さまざまな機能をテクノロジー指向でパラレル設計しています。既存のすべてのデバイス(コントローラー/HMI)で定義された機能(Motor_1またはMotor_2など)を設計します。
機能
プロジェクト管理は、ローカルサーバーまたは外部サーバーにあります。
サーバーによって管理されるプロジェクトに基づいて、個々のユーザーがローカルセッションで設計します。
ローカルセッションでの作業は独立(ローカルプロジェクト)して実行されます
ローカルセッションで行われた変更は、チェックインによってサーバープロジェクトに反映されます。
他のユーザーが行ったチェックイン済みの変更が表示され、簡単に自身も更新することができます。
TIA ポータル User Management Component(UMC)‐プラントのセキュリティを高めるためのグローバルユーザー管理
効率的なユーザー管理は、すべてのセキュリティ概念の重要な部分です。TIAポータルのユーザー管理により、Windows Active Directoryへのオプション接続により、システム全体にわたるユーザーの集中管理が可能になります。
役割と権限の個人固有の割り当てにより、メンテナンス工数が最小限に抑えられると同時に、見える化を実現します。これにより、工場内の個別化されたアクセス権を効率的かつ一貫して管理するための強固な基盤が提供され、セキュリティリスクが大幅に削減されます。
TIA ポータルで提供されるTIA ポータル User Management Component(UMC)オプションは、グローバルなユーザー管理の可能性を提供します。ユーザーおよびユーザーグループは、プロジェクト全体で定義および管理できます。ユーザーとユーザーグループは、Microsoft Active Directoryから取得することもできます。
グローバルユーザーとユーザーグループは、これらのユーザーが作業するさまざまなTIAポータルプロジェクトにインポートできます。これらのユーザーアカウントは、UMCのTIAポータルの外部で定義および管理されます。 UMCからユーザーとユーザーグループを追加するには、UMCに対応する権限が必要です。
特徴
TIAポータル User Management Component(UMC)は以下を提供します。
システム内のプロジェクト間ユーザー管理
ユーザーグループの管理
Windowsユーザーおよびユーザーグループのインポート
システム内のユーザー/ユーザーグループの効率的な管理
UMCドメインの冗長設計による耐障害性
UMCドメイン内の複数のUMCステーションによるログイン要求の急増の負荷分散
TIAポータル Teamcenter Gateway - 制御設計とPLMシステムの接続
Teamcenter(PLMソフトウェア)への制御設計の統合は、TIAポータルTeamcenter Gatewayを使用して実現されます。 これにより、すべてのマシンデータが、機械、電気、制御、およびすべての部門を超えて、一貫したデータ管理が可能になります。
制御エンジニアは、社内のビジネスプロセスに基づいてTeamcenterワークフローに統合できます。 リリースまたは変更管理。
Teamcenter Gatewayでは、TeamcenterでTIAポータルプロジェクトとグローバルライブラリを管理できます。
保存、オープン、修正などのTeamcenter操作は、TIAポータルから直接実行されます。
使用済みのTIAライブラリは、TeamcenterのTIAプロジェクトに自動的にリンクされます
利点
分野横断的な一貫したデータ管理の結果として、エンジニアリング段階での障害が減少
正しいバージョンのTIAプロジェクトまたはライブラリの検索労力を削減

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