SIMATIC S7-1500 CPU

SIMATIC S7-1500の心臓部
CPUモジュールはSIMATIC S7-1500の心臓部です。CPUモジュールはユーザープログラムを実行し、コントローラーと他のオートメーション機器とのネットワークを構成します。SIMATIC S7-1500のCPUには、生産性と効率性の大幅な向上に役立つ多くの革新的技術が搭載されています。ハードウェアは非常にコンパクトで、IP20またはIP65/67規格の認定を受けています。高度に統合された多目的モジュールであるため、キャビネット内と周辺のスペース、およびスペアパーツの保管コストを節減できます。
SIMATIC S7-1500 CPUの概要
標準CPUとフェールセーフCPUは、コンパクトな設計に入出力が統合され、技術的ファンクションが補完されており、その適用範囲は中小規模の要件から、非常に要求の厳しいハイパフォーマンスアプリケーションに及びます。高級言語であるC/C++をPLCファンクションまたは自己完結型アプリケーションとして統合する必要がある場合は、MFP(Multi-Functional Platform)CPUが役立ちます。テクノロジCPUは拡張モーションコントロール機能によって、ミッドレンジモーションコントロールの分野のアプリケーションをサポートします。堅牢性や環境条件に関する特殊な要件については、別のSIPLUSデバイスファミリがカバーします。
S7-1500 CPUのその他の特長
SIMATIC S7-1500 CPU
SIMATIC S7-1500 CPUは電力、メモリ、数量構造の拡張性に優れ、将来においてもOPC UAおよびPROFINETとの通信が可能であり、基本的なモーションコントロールファンクションを備えています。
また、フェールセーフバージョンは標準アプリケーションとフェールセーフアプリケーション、およびPROFINET/PROFIBUSによるPROFIsafe経由のフェールセーフ通信用に大容量メモリを搭載しており、IEC 62061のSIL 3およびISO 13849のPL eに相当する機能安全が保証されています。
拡張モーションコントロール機能
テクノロジCPUは、パフォーマンス、メモリおよび数量構造の拡張性に優れています。これらのCPUは、モーションコントロール機能(ギアとカムディスクの同時性、最大4つの補間軸のあるキネマティクス)と、標準/モーションコントロール/フェールセーフアプリケーション用の大容量メモリを備えているほか、将来においてもOPC UAおよびPROFINETとの通信が可能です。
モーションコントロールはPLCプログラマーにとって悩みの種でした。
SIMATIC S7-1500T CPUとSINAMICS S210、S110、S120、およびV90ドライブのエンジニアリングは、TIAポータルで実行できます。テクノロジおよびモーションコントロールファンクションのパラメーター設定はテクノロジオブジェクト(TO)で実行できます。PLCプログラマーはTOによって複雑なファンクションを簡単に把握できます。また入力画面で構成を行うことで時間を節約でき、シミュレーションツールによってエラー率を減らすこともできます。コントローラーとドライブの間のテクノロジ値が自動的に比較されるため、エンジニアリング、コミッショニング、サービスの時間を短縮できます。ユーザーフレンドリーな軸診断とパワフルなトレースファンクションによって、最大限の透明性を確保できます。カムディスクはVDIガイドラインに従って最適化できます。
ハイパフォーマンスアプリケーションに最適
MFP CPUでは、高級言語であるC/C++で作成したプログラムを使用できるため、既存の技術的資産を引き続き活用できます。これらのプログラムは、PLCサイクルから独立したアプリケーションとしてAPI経由で使用できます。またサイクル内でPLCファンクションブロックコールとして使用することもできます。必要なSIMATIC ODK 1500Sエンジニアリングキットには、Eclipseエディターが含まれています。Matlab Simulinkのモデルベースのコード生成では、SIMATIC Target S7-1500Sを使用します。SIMATICメモリカードのプラグアンドプレイファンクションによって、スペアパーツの既知の互換性を長期的に確保できます。

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